シンコさんのサウンド解説
ガイド：では、ちょっと真面目な音楽の話を。最新作『びびびぴび』についてお伺いします。オープニングの「MEZAME」は、タイトル通りに目が醒める、ダブステップとかも取り入れた重厚なサウンドになっていますね。ここは、サウンドクリエイターとしてシンコさんから、このアルバムでのサウンドの狙いについて語っていただきたいです。
シンコ：
『びびびぴび』は、宇宙をイメージした作品なの。生物の心の中は謎ばかりで、まるで宇宙と同じとあたしは感じてるの。いつも見ているお月様にも裏側があったり、太陽のように触れることはできない部分があったり。それをサウンドで表現するには、様々な工夫をしたわ。例えばひとつは、このアルバムではギターを入れてる曲もあるけれど、実際には弾いていないすべてプログラミングされた音。別にあたしや誰かが弾いてもよかったけど、それだと表面上に生々しく浮き出て誰にでも見える音になってしまうと感じたの。音にばらつきをつくったり、弾いた方が早いじゃないって何度も思ったけど、納得のいく音になったわ。サウンドをつくる手法としては、エレクトロだったわ。
びびびぴび (amazon.co.jp)
びびびぴび
『びびびぴび』ダイジェスト (YouTube)
ガイド：
シンコさん、音楽の話になると、とてもまともじゃないですか！ エコ怪獣は、もともとボーカロイド声っぽいですが、初音ミクとのコラボもしていますね。怪獣なのに、どうしてエコ怪獣は、あんなカワイイ声なんでしょうか？
シンコ：
一番最初のシングル「あかいろいしころ」（ライヴハウス限定販売）では、この声ではなかったのよね。
セツ：
レコーディングで、アニメの魔法少女まどか☆マギカの話題になって声真似してたら、シンコさんが「それいいじゃない！」って。
シンコ：
魔法少女まどか☆マギカが始まりだったわね。世の名曲ができる瞬間なんて、案外こんな感じなのかしら。と勝手に思ったりしたわ。
セツ：
でもこの声も次作から変わります。常に進化しているので。
エリィちゃんとユナちゃんのデュエットの事情
ガイド：ウサギが跳ねるような「ぴょんぴょんぴょん」は、エリィちゃんとユナちゃんがボーカルをとっていますが、デュエットの相性はどうでしたか？?
セツ：
じつは『びびびぴび』のレコーディング時点ではユナはまだ加入していなくて、サポートの方に歌っていただいたものが収録されています。ユナ加入後は、新たに録り直したエリィ＆ユナ・バージョンとしてシングルCDにしてあります。すみません、四方先生にもエリィ＆ユナ・バージョンをお送りさせていただきました。
エリィ：
ユナとの相性は声もダンスもとてもいいんです！
ユナ：
歌ってみて声質的には全然違うと思ったけれど、合わさると心地よく聴こえたんです！
セツ：
これにはみんなで驚いたよね！
シンコ：
そうね、レコーディングが楽しかったわ。
