転職のノウハウ/転職活動の面接対策

面接のマイナス評価、その実例と改善策(2ページ目)

面接ではどのようなフィードバックがあるのか。特にマイナス評価の傾向を知り、そのような評価をされないためにはどうしたらいいのかについて考えておこう。

小松 俊明

小松 俊明

転職のノウハウ・外資転職 ガイド

東京海洋大学教授。専門はグローバル教育/キャリア教育。サイバー大学客員教授を兼任。著書は「できる上司は定時に帰る」「35歳からの転職成功マニュアル」「人材紹介の仕事がよくわかる本」「エンジニア55歳からの定年準備」他。元ヘッドハンターで企業の採用事情に詳しい。

...続きを読む

既存の組織にフィットしない人もダメ

alt

相性はコミュニケーションが鍵になる

面接では、既存の組織のメンバーと比較をされる場合も多い。その結果、本人は優秀でも
「現状の組織と調和がとれる人物であるか」、いわゆる「フィットするかどうか」というと結果はNOということもある。かなり「感覚的な理由」で面接のマイナス評価を受けているともいえるだろう。

「この人は優秀すぎて、ウチの会社に入ったらすぐにつまらなくなって辞めてしまうに違いない」。そのような面接のマイナス評価もある。かなり先入観の強いモノの見方であるが、現にこうした不安を面接官に抱かせてしまう人は結構いる。優秀だけどフィットしないという評価となれば、残念ながらこれも採用には至らない。管理職にとって部下に会社を辞められることは大きな失点であり、最初からその心配を抱え込むことは避けたいものだ。

ではこの場合における改善策は何だろうか。一例として自分がなぜその会社を志望したのか、もう一歩深く踏み込んで説明するのが効果的なことがある。

たとえば、これまでは「大きな会社で多くの優秀なプロジェクトメンバーと一緒に大規模プロジェクトに関わり、とてもやりがいを感じられるスケールの大きな仕事だった」という前置きをする。その上で、今後は「もっと自分の貢献度を直接実感できる仕事をしたいと考えており、その場合はより小規模の組織で働くほうが自分の夢を実現できると思っている」と言ってみてはどうか。

面接官の中には大手企業を辞めて小さな会社に来てもうまくいかないと決めつけていることがあるが、自分の目的意識がしっかりと相手に伝われば、先入観を排除して自分の本意をわかってもらえる可能性もある。

面接でマイナス評価をされた時は、落ち込むのはほどほどにして、しっかりとその原因を分析し、次の面接に活かしていきたいものである。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい