防災/災害の種類と対策

新たな通信手段で震災を生き残る方法とは?(2ページ目)

東日本大震災発生時には長期間携帯電話や固定電話回線が不通となりました。そのため、TwitterとFacebook、Skypeなど新たな通信手段が注目を集めました。震災時にこれらの通信手段はどのようにして役立てれば良いのでしょうか。

和田 隆昌

和田 隆昌

防災 ガイド

災害危機管理アドバイザー。感染症で生死をさまよった経験から「防災士」資格を取り、自治体や企業の災害対策コンテンツを作成。専門誌編集長を歴任。アウトドア、サバイバル術も得意。2020年6月9日発売中後年のための『読む防災』(ワニブックス)他、講演会、各種セミナー(リモート可)TVなどマスコミ出演多数。

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Facebookの活用方法

Facebookは「情報の共有」として利用

Facebookは「情報の共有」として利用

これに対してFacebookはどのように利用されていたのでしょうか。FacebookはTwitterと違って、基本的に友人として登録した者たちだけのクローズド・コミュニティとしての活用が主な利用法となっています。非常時に安否などを一斉に共有できる、発信元の確かな、正しい情報を共有することにその存在価値があります。特に海外での利用者が多いため、国内外に多くの友人知人がいる人は震災時にFacebookを利用した人が多いのではないでしょうか。Twitterは「情報の収集」、Facebookは「情報の共有」として利用する方が多いと思われます。

Skypeの可能性

この他に、まだアカウント保持者はまだまだ国内では少ないと思われますが、世界で6億7000万人が利用しているインターネット回線を使った電話、Skypeも新たな通信手段として注目されました。元々大規模な災害が発生したときのコミュニケーションとして開発されたSkypeは、実際に被災地において、メディア関係者などを中心に非常時の通信手段として大いに役立ったようです。今後、Skypeも新たなサービスが追加されるという報道もあり、国内のSNSの先駆者であるmixiとともにますますこれらの通信手段は拡大することは間違いないところです。

震災時のそれぞれの利用方法

Skypeを除く、これらの新たな通信手段を利用するための注意点は、公的なアカウントを除いて、情報を活用するためには発信元を確認すること。Facebookはその点、実名登録が基本ですので情報の共有においては安心かもしれません。即時性、大量の情報収集および発信にはTwitterのほうが有効。それぞれのメディアの特性を活かした活用法が非常時にも大きなメリットを与えてくれるでしょう。
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