住宅購入のお金/住宅購入のお金の注意点

変動金利型、安心の裏に潜むリスク

利用者を増やしている変動金利型。金利は上がらないと見るのか、低金利の恩恵に少しでも授かりたいと思うのか。そもそも変動金利型は借り手がリスクを引き受ける商品。利用はリスクを受け入れる準備があってこそ。

久谷 真理子

久谷 真理子

住宅購入のお金入門 ガイド

相続・不動産のコンサルティングから実行まで幅広くサポート。執筆やセミナーなど多数。

住宅ローンの金利タイプはおもに3つ。全期間固定金利型、変動金利型、固定期間選択型です。この中で、ここしばらく利用者を増やしているのが変動金利型だといいます。当面金利は上がらないと見る向きが多いのか、それともせっかくの低金利の恩恵に少しでも授かりたいと思うのか……。

気になるのは、変動金利型について理解しないままに、ローンを組んでしまうケースが見られることです。借り入れを検討する前に、ルールを確認しておきましょう。

【記事のインデックス】
金利の見直しは半年ごと、でも返済額は5年変わらない? ……1P目
元本と利息の内訳を調整していた! ……2P目
安心の裏に潜むリスク ……2P目

金利の見直しは半年ごと、でも返済額は5年変わらない?

金利が変わっても返済額が変わらない?
金利が変わっても返済額が変わらない?
変動金利型は、例えば4月1日と10月1日など、半年ごとに金利が見直されるタイプです。それにもかかわらず、返済額の見直しは5年間行わないとするのが一般的。また、返済額の見直しを行う際も、その変動幅は1.25倍までとなっています(一部の金融機関をのぞく)。

上記を受けて、変動金利型の毎回返済額は金利にかかわらず一定。5年経っても、返済額が大幅に増えることもなく、家計へのダメージは限定的です。普通に考えれば、適用金利が上がれば返済額も上がり、適用金利が下がれば返済額も下がる、となるはず。いったいどのような仕組みになっているのでしょう?

見直しの仕組みについては次ページへ!

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