一戸建て購入/新築一戸建て購入

ビー玉が転がる床でも欠陥ではない!?(2ページ目)

購入する住宅の床が傾いていたら大変です! ある程度の施工誤差は仕方がないとはいえ、いったいどれくらいが許容範囲なのでしょうか? よく聞くビー玉でのチェックは役立つのでしょうか? 何はともあれ実験をしてみましたので、その結果をご覧ください。(2017年改訂版、初出:2006年12月)

執筆者:平野 雅之


実験の準備

実験といっても、現実の床そのものを自在に傾けることはできません。また、大掛かりな実験装置を用意することも(個人的には)できないので、私の自宅にあったものと近所のお店で調達できたものを使い、簡単な工作をしてみました。

蝶番

2枚の板を蝶番で固定

まず、1mよりも少し長い板を2枚用意して片側を蝶番で固定しました。この蝶番は2枚の板を大きく開いたときに少し隙間ができてしまうのですが、片方を数mm開くだけであればほとんど支障はありません。

この蝶番から1mの位置に、1mmの厚さの紙を挟み込めば1/1000、2mmの厚さの紙を挟み込めば2/1000というように、傾きを擬似的に再現できるわけです。

傾斜実験の概略図

挟み込む紙は手近にあったコピー用紙を使用し、紙の厚みをなるべく正確に測るため、マイクロメーターを使って10mmの厚さになる枚数を数えました。といっても完全にぴったりとなるわけではなく、114枚で9.985mmとなりました。1枚あたりの厚さは約0.0876mmです。

コピー用紙の厚さを測る   マイクロメーター


そのため若干の誤差は出てしまうのですが、実験にはそれぞれ次の枚数を使用しました。
コピー用紙の厚さと枚数
また、実際のフローリング床材にもさまざまな種類があり、それぞれがもつ抵抗(摩擦係数)も違うわけですが、実験では平滑性が高くフローリングに近い感じの化粧板を使っています。個々の床材によっては、今回の実験結果と異なる場合があることをご承知おきください。

さらに、比較のために表面にアクリル板を置いた場合の実験もしてみました。なお、金属板の場合も実験しようとしたのですが、誤って板を反らせてしまいこちらは失敗に終わっています。


転がしてみたモノは?

せっかく実験するのにビー玉だけではつまらないので、身近にあった「丸いモノ」も転がしてみることにしました。

□ ビー玉
おもちゃ屋さんなどで売っているごく普通のものですが、私が子供の頃のビー玉よりも軽く感じるのは気のせいでしょうか?

□ パチンコ玉
近所のパチンコ店で実験の間だけ借りて、あとで返しました。

□ 鉄球
直径24mmで、結構ずっしりと重いものです。

□ ピンポン玉
100円ショップにあったものです。

□ スーパーボール
いつ買ったものか不明。最近のお祭りでもよくみかけますが……。

□ ゴルフボール
ディンプルのせいで転がりにくいと予想したら意外にも!

□ 軟式野球ボール/テニスボール
想像した以上に……?


傾斜実験の結果は?…次ページへ

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